サービスの質を上げろと言われても、具体的に何をすればいいかわからない。
SLAとSLM、名前が似ていてややこしい。
ITサービスの現場では、品質を一定に保つための管理が欠かせません。その中心となるのがSLM(サービスレベル管理)です。ITパスポート試験の重要用語であるSLMについて、SLAとの違いを軸に分かりやすく解説します。
SLMとは?約束を守り続けるための活動
SLM(Service Level Management:サービスレベル管理)は、サービス提供者と利用者の間で結んだ約束を守り、さらにサービスの品質を維持・向上させるための管理活動全体を指します。
身近な例で例えると、飲食店のクリンリネス(清掃)チェックのようなものです。お店を常に清潔に保つという約束(SLA)を守るために、毎日決まった時間に掃除をし、汚れがないかチェックし、必要があれば掃除の仕方を見直す。この一連の活動がSLMに当たります。
SLAとの決定的な違い
試験で最も混同しやすいのがSLAとの違いです。ここを整理しておけば、得点源になります。
- SLA (Service Level Agreement):サービスレベル合意書。つまり、サービス品質に関する約束(書類・ゴール)そのものです。
- SLM (Service Level Management):サービスレベル管理。SLAという約束を守り、改善し続けるためのプロセス(活動・手段)です。

SLAがテストで80点を取るという目標だとしたら、SLMはそのために毎日勉強し、模試を受け、苦手なところを復習する勉強法そのものと言えます。
SLMのプロセス:PDCAサイクルを回す
SLMは一度やって終わりではありません。ITパスポート試験でもおなじみのPDCAサイクルを回して、継続的に改善していきます。
- Plan(計画):利用者と合意してSLAを作成する。
- Do(実行):合意したレベルでサービスを提供する。
- Check(評価):サービスの状況を見守り(モニタリング)、目標が守られているか確認する。
- Act(改善):目標に届かなかった点や、さらに良くできる点を改善する。
このサイクルを止めることなく回し続けることで、サービスの品質が安定し、利用者の満足度も高まっていくのです。

ITパスポート試験での重要ポイント
試験対策として覚えておくべきキーワードは以下の通りです。
- サービスレベルの維持・向上:現状を維持するだけでなく、より良くしていくことが目的。
- SLAの作成と維持:SLMの活動の中には、適切なSLAを作り、必要に応じて更新することも含まれる。
- PDCAサイクル:管理活動は常に改善のサイクルで説明される。
過去問に挑戦!
それでは、実際の試験形式で知識を確認しましょう。
問題1
ITサービスマネジメントにおけるSLM(サービスレベル管理)の説明として、適切なものはどれか。
ア:サービス提供者と利用者の間で、サービスの品質に関する合意書を締結すること。
イ:合意したサービスレベルを維持し、継続的に改善していくための管理活動のこと。
ウ:発生した障害に対して、あらかじめ決められた手順に従って復旧作業を行うこと。
エ:システムの稼働状況を監視し、異常が発生した際に管理者に通知すること。
正解:イ
解説:アはSLAの締結、ウはインシデント管理、エはシステムの監視についての説明です。SLMは継続的な改善と管理活動がキーワードです。
問題2
サービスレベル管理において、SLAで合意したサービスレベルを下回った場合に行う活動として、PDCAサイクルのActに該当するものはどれか。
ア:サービス提供の結果をモニタリングし、SLAの目標値と比較して評価する。
イ:サービスレベルが未達となった原因を調査し、改善策を策定する。
ウ:次期の目標値を設定し、サービスレベル管理の実施計画を立てる。
エ:利用者と協議を行い、新しいSLAを締結する。
正解:イ
解説:評価(Check)の結果を受けて、具体的な対策を打つのがAct(改善)です。原因調査と改善策の策定がこれに当たります。
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まとめ
最後に、今回のポイントを振り返りましょう。
- SLMは活動、SLAは約束(書類)である。
- PDCAサイクルを回して、サービスの質を維持・向上させる。
- SLAの作成や見直しもSLMの大切な仕事。
約束したことを、ちゃんとやり続けて、もっと良くする。この当たり前だけど大切な姿勢がSLMの本質です。これを押さえて、一気に合格へ近づきましょう!
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