ITパスポート試験のテクノロジ系分野、あるいは最近のAIニュースなどで「GPU」という言葉を見聞きしたことはありませんか?
「CPUと何が違うの?」
「なぜAIの話になると絶対にGPUが出てくるの?」
パソコンのスペック表などによく登場する用語ですが、IT初心者にとってはその違いをイメージするのは少し難しいですよね。
この記事では、IT用語が苦手な学生の方でも直感的に理解できるように、CPUとGPUの違いを「仕事の進め方」や「レストランの厨房」に例えてシンプルに解説します。
この記事を最後まで読めば、GPUの本来の役割から、今なぜAI分野で引っ張りだこなのか、そして試験で狙われやすいポイントまでがバッチリ頭に入りますよ!一緒にマスターしましょう!
GPU(Graphics Processing Unit)とは?
GPU(ジーピーユー)は、「Graphics Processing Unit」の略称です。
名前の通り、もともとは「画面にきれいな映像を映し出す(グラフィックス処理)」ための専用チップとして生まれました。
例えば、高画質な3Dのオンラインゲームを滑らかに動かしたり、YouTubeの動画をきれいに再生したりする時には、このGPUが大活躍しています。
パソコンによっては、マザーボード(基板)に最初から組み込まれているものもあれば、「グラフィックボード(グラボ)」として後から強力なものを追加できるものもあります。
しかし近年、このGPUが「実は画像処理以外の計算にもめちゃくちゃ役立つぞ!」ということが発覚し、AI(人工知能)の開発など、グラフィック以外の分野でも大活躍するようになりました。(この技術をGPGPUと呼びます)
なぜそんなことが可能なのでしょうか?それを理解するために、パソコンの頭脳である「CPU」との違いを見てみましょう。
超重要!CPUとGPUの違いをレストランで例えると?
パソコンには、GPUのほかに「CPU(Central Processing Unit)」という最も重要な頭脳パーツがあります。
この2つの違いは、レストランの厨房で働く「シェフ(料理人)」に例えると非常にわかりやすいです。

CPU =「超エリートな総料理長が数人」
CPUは、どんな複雑な計算や指示でもこなせる万能な天才です。
レストランで言えば、フランス料理のフルコースから新作メニューの開発まで、どんな難題でも超高速でこなす「エリート総料理長」が数人いる状態です。
- 得意なこと:複雑な計算、OSやアプリの全体的な制御(一つひとつの仕事を順番に超高速で終わらせる逐次処理が得意)
- 苦手なこと:同じ単純作業を何万回も同時にやること(総料理長に「ひたすら玉ねぎの皮を1万個むいて」と頼むのはもったいないし効率が悪いですよね)
GPU =「見習いアルバイトが数千人」
一方のGPUは、複雑な計算は苦手ですが、ひとつの単純な計算を同時にたくさんこなすのが得意です。
レストランで言えば、「玉ねぎの皮をむく」「お皿を洗う」といった単純作業を、同時に一斉に行ってくれる「見習いアルバイト」が数千人いる状態です。
- 得意なこと:同じ種類の単純な計算を同時に大量にこなす(並列処理が超得意)
- 苦手なこと:複雑な条件分岐や、システム全体のコントロール
違いまとめ
| 項目 | CPU(Central Processing Unit) | GPU(Graphics Processing Unit) |
|---|---|---|
| 役割 | パソコン全体の頭脳(司令塔) | もともとは画像処理専門のチップ |
| 例え | 少数精鋭のエリート総料理長 | 単純作業が得意なアルバイト数千人 |
| コア数(人数) | 少ない(数個〜数十個) | 非常に多い(数百〜数千個) |
| 処理方式 | 逐次処理(順番に早くこなす) | 並列処理(同時にたくさんこなす) |
| 得意分野 | 複雑な処理、システム全体の制御 | 画像処理、AIの機械学習(ディープラーニング) |
ITパスポート試験では、「CPU=複雑な逐次処理」「GPU=単純な並列処理」という対比が絶対に出題されます!
なぜAI(人工知能)の学習にGPUが必須なのか?
最近のニュースで「AIの開発にはNVIDIA(エヌビディア)社のGPUが欠かせない!」といった話題をよく耳にするかもしれません。
なぜ、もともと「画像」を処理するためのGPUが、AIに使われているのでしょうか?
その理由は、AIを賢くするための学習(ディープラーニング)が、「膨大な量の単純な掛け算と足し算(行列演算)の繰り返し」だからです。
- CPUに任せると…
数人しかいないエリート総料理長(CPU)に、何百万回という単純計算を順番にやらせると、とんでもなく時間がかかってしまいます。 - GPUに任せると…
数千人のアルバイト(GPU)が「並列処理(みんなで手分けして同時に作業)」してくれるので、AIの学習スピードがCPUの何十倍、何百倍にも跳ね上がります!
このように、「画像処理のために生まれた並列処理のパワーを活用して、AIの計算もやらせちゃおう!」というのが、現在のAIブームを支える最大の鍵なのです。
ITパスポートの過去問に挑戦!
それでは、実際の試験問題で確認してみましょう。
【問題1】(ITパスポート 平成29年秋期 問60 より改変)
PCなどの内部にあって、3DCGの画像描画に必要な膨大な計算を、CPUに代わって専用に行うプロセッサはどれか。
ア. GPU
イ. MPU
ウ. RAM
エ. SSD
【解説1】
正解は アの「GPU」 です!
「3DCGの画像描画」というキーワードが出たら、真っ先にGPUを選びましょう。
ちなみに他の選択肢は以下の通りです。
- イ(MPU):マイクロプロセッサのこと(CPUとほぼ同じ意味で使われます)。
- ウ(RAM):メインメモリ(主記憶装置)のこと。
- エ(SSD):データを保存する補助記憶装置のこと。
【問題2】(ITパスポート 令和5年 問87 より改変)
近年、ディープラーニングなどのAI(人工知能)の分野において、学習処理を高速に行う目的で利用が拡大しているものはどれか。
ア. CPU
イ. GPU
ウ. BIOS
エ. HDD
【解説2】
正解は イの「GPU」 です!
最近のITパスポート試験では、画像処理だけでなく「AI(ディープラーニング)の並列処理に使われる」という現代のGPUの役割も頻繁に出題されます。確実に覚えておきましょう!
まとめ:GPUは「並列処理」が得意な多数のアルバイト!
今回解説した重要ポイントのおさらいです。
- GPU:もともとは画面にきれいな映像(グラフィック)を描画するための専用チップ。
- CPUとの違い:CPUが「少数精鋭で複雑な計算(逐次処理)」をするのに対し、GPUは「数千のコアで単純計算を同時にこなす(並列処理)」のが得意。
- AIとの関係:AIの学習(ディープラーニング)には膨大な単純計算が必要なため、並列処理が得意なGPUが不可欠になっている。
試験では、『画像処理』という従来の役割に加えて、『並列処理』『AI(ディープラーニング)』というキーワードとGPUを結びつけておくことが得点アップの最大のコツです。
「CPU=総料理長」「GPU=大量のアルバイト」というイメージを持っていれば、もう迷うことはありません!最新のITトレンドにも直結する知識ですので、しっかりマスターしてくださいね。応援しています!
