はじめに
「原価って、なんだか難しそう…」と思っていませんか?
安心してください。ITパスポート試験に出てくる「原価」の知識は、難しい簿記の資格レベルの話ではありません。基本的な仕組みさえ理解すれば、計算問題も確実に得点できます。
この記事では、原価の定義・種類・計算方法を身近な例を使ってわかりやすく解説します。さらに、試験で狙われやすい出題パターンも紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
原価とは何か?
原価(げんか)とは、製品やサービスを作るために、企業が「実際にかかったコスト」のことです。
たとえば、カフェがコーヒーを1杯販売するとき、次のようなコストがかかります。
- コーヒー豆代:50円
- 紙コップ代:10円
- 店員の人件費(1杯あたり):30円
このような「1杯のコーヒーを作るためにかかったすべてのコスト」が原価です。
ポイント: 原価を正確に把握することを「原価計算」といいます。企業が利益を適切に管理するために欠かせない手続きです。
製造原価の3大要素
ITパスポートの試験では、特に製造原価(製品を製造するためにかかった費用)の構造が問われます。製造原価は以下の3つの要素で構成されます。
| 要素 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 材料費 | 製品の原材料や部品の購入費用 | 鉄・木材・プラスチック部品など |
| 労務費 | 製造に直接関わる作業員の給与・賞与 | 工場作業員の人件費 |
| 経費 | 材料費・労務費以外の製造に必要な費用 | 工場の電気代・機械の減価償却費など |
これらをまとめると次のようになります。
製造原価 = 材料費 + 労務費 + 経費
材料費とは
材料費とは、製品の製造に直接使う材料を購入するためのコストです。自動車メーカーであれば鉄鋼やゴム、食品メーカーであれば小麦粉や砂糖がこれにあたります。
労務費とは
労務費とは、製品を製造する工場の作業員に支払う給与などです。ただし、工場の管理職(現場監督など)の給与も含まれます。
経費とは
経費とは、材料費・労務費のどちらにも分類されない製造コストすべてです。たとえば工場で使う電力費、機械・設備の減価償却費(年々価値が下がる資産の費用化)、外部への外注費などが含まれます。
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原価は仕事でどこに出てくるか
原価は、商品やサービスを作るためにかかった費用です。ITパスポートでは計算問題として出ますが、仕事では価格を決める場面や利益を確認する場面で使います。
たとえば、販売価格だけを見ていると、売上が増えているのに利益が残らない理由が分かりません。材料費、外注費、人件費など、売る前にかかっている費用を見て初めて、利益が出る構造かどうかを確認できます。
- 売上は入ってくるお金
- 原価は商品やサービスを作るために先にかかった費用
- 利益は売上から原価やその他の費用を引いた残り
あわせて確認したい会計・利益管理の記事
会計・利益管理の用語は、単独で覚えるよりも、固定費、変動費、原価、損益分岐点を並べて確認した方が理解しやすくなります。
原価計算で間違えやすい見方
原価の問題では、何を原価に含めるかで迷いやすくなります。材料費だけを見てしまうと、外注費や製造にかかわる人件費を見落とすことがあります。ITパスポートでは細かい会計処理まで問われるわけではありませんが、売上、原価、利益の関係を整理して読めることが重要です。
仕事で考えるなら、原価は「売るために先にかかった費用」です。販売価格が高く見えても、原価が大きければ利益は小さくなります。反対に、原価を下げられれば、同じ売上でも利益は残りやすくなります。
- 原価は、商品やサービスを作るために直接かかった費用として見る
- 売上だけでなく、原価を引いた後に利益が残るかを確認する
- 固定費や変動費とあわせて読むと、損益分岐点の理解につながる
試験では計算式より関係を先に押さえる
ITパスポートの原価計算では、式を丸暗記するより、売上から原価を引くと利益に近づく、という流れを先に押さえる方が理解しやすくなります。問題文に数字が並んでいても、何を売上として見るのか、何を原価として見るのかを分ければ、計算の入り口で迷いにくくなります。

