要件定義とは?業務要件・機能要件・非機能要件の違い

要件定義は、発注側が実現したい業務上の目的を、開発・設計・テストで確認できる条件へ具体化する工程です。結論として、RFPで依頼の方向を伝え、要件定義で必要な内容と制約を合意し、設計で実現方法を決め、テストで要件を満たしたか確かめます。この流れを押さえると、似た用語を重複なく整理できます。

目次

要件定義の定義とRFPからの流れ

RFP(提案依頼書)は、発注側が解決したい課題、予算、期限、提案してほしい範囲を示して、候補の提供者から提案を受ける文書です。RFP自体が詳細な設計図ではありません。選定後、利用部門と開発側が業務の目的、必要な機能、性能や安全性などを確認し、要件として合意する作業が要件定義です。

  1. RFP:課題と依頼条件を示し、提案を集める。
  2. 要件定義:何を実現し、どの条件を満たすかを決める。
  3. 設計:決めた要件を画面、データ、処理、構成へ落とし込む。
  4. テスト:要件どおりに動き、利用できるかを確認する。

業務要件・機能要件・非機能要件の比較

種類 問い 例
業務要件 業務をどう変えたいか 申請の受付状況を部署で共有し、確認の電話を減らす
機能要件 システムに何をさせるか 申請、承認、差戻し、状況検索をできるようにする
非機能要件 どの程度の品質や条件で動くか 繁忙時にも応答でき、権限別に閲覧を制御する

業務要件は業務上の成果、機能要件はシステムの働き、非機能要件は性能・可用性・セキュリティなどの品質条件です。たとえば「申請状況を見えるようにする」は業務要件、「状況を検索できる」は機能要件、「同時に多くの利用者が検索しても待たせない」は非機能要件です。

設計とテストへどうつながるか

設計では、要件を実現するための画面項目、データの持ち方、処理の順序、権限の分け方を決めます。要件定義で「承認者が不在でも処理を止めない」と決めたなら、設計で代理承認の条件や通知方法を具体化します。テストでは、承認・差戻しという機能だけでなく、代理承認が必要な状況で条件どおりに進むかを確認します。要件が曖昧だと、設計の判断基準もテストの合否基準も失われます。

仕事と日常生活での具体例

仕事では、経費精算システムの導入で「月末の差戻しを減らしたい」が業務要件です。「領収書画像を添付し、上長が承認できる」が機能要件、「経理担当者だけが支払情報を見られる」が非機能要件に当たります。RFPで各社の提案を比べ、選定後に要件を詰め、設計とテストへつなげます。

日常生活では、地域サークルがイベント参加の仕組みを作る場合を考えます。「参加人数を早く把握したい」が目的で、「参加・取消・定員表示」が機能、「個人の連絡先を参加者全員に見せない」が非機能の条件です。作り方を先に決めるより、何を実現したいかと守る条件を定めるのが要件定義です。

確認問題

問題1:複数の事業者から提案を受けるため、発注側が課題や期限を示す文書はどれですか。

  • A RFP
  • B 要件定義書
  • C 外部設計書
  • D テスト仕様書

答え:A。RFPは提案依頼のための文書です。選定後に実現内容を詰めるのが要件定義です。

問題2:「閲覧は部門ごとの権限で制御する」はどの要件ですか。

  • A 業務要件
  • B 機能要件
  • C 非機能要件
  • D RFP

答え:C。セキュリティや権限は品質・制約に関わる非機能要件として整理します。

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要件定義は、希望をそのまま並べる作業ではありません。RFPから受け取った目的を、設計でき、テストで確認できる条件へ変える工程です。業務・機能・非機能の三つを分け、後工程とのつながりで覚えましょう。

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