PPMとは?ITパスポート頻出の過去問と覚え方をわかりやすく解説

勉強お疲れ様です!ITパスポート合格を目指して学習を進める中で、「PPM」という3文字が出てきて、「花形?負け犬?なんだか急にユニークな言葉が出てきたぞ…」と戸惑っていませんか?

実は PPM は、実務の世界でも実際に使われている、非常にメジャーな経営分析のフレームワークです。私もIT業界の実務で事業の見直しをする際に、この考え方をベースにしたことが何度もあります。覚えてしまえばシンプルで、試験でも得点しやすいテーマですよ。

そこで今回は、PPMの基本的な意味から、4つの分類の覚え方、そしてITパスポート試験で実際に出題される過去問までをわかりやすく解説します!この記事を読み終わる頃には、「PPMって面白いな!」と感じてもらえるはずです。一緒に頑張りましょう!

目次

PPMとは?正式名称と基本の考え方

PPMとは、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの略称で、アメリカの有名な経営コンサルティング会社であるボストン・コンサルティング・グループが考案した経営分析手法です。

企業が複数の事業や製品を持っているとき、限られたお金や人材を、どの事業にどれだけ振り分けるべきかを判断するために使います。

たとえば、ある食品メーカーがお菓子・飲料・冷凍食品の3事業を展開しているとしましょう。すべての事業に均等に投資するのではなく、「伸びている事業に集中投資し、見込みのない事業からは撤退する」といった合理的な判断をするための道具が、PPMなのです。

2つの軸で事業を評価する

PPMでは、すべての事業を次の 2つの軸 で評価します。

  • 縦軸:市場成長率 … その業界全体が、今後どれくらい伸びるか
  • 横軸:相対的市場占有率(シェア) … その業界の中で、自社がどれくらいの割合を占めているか

この2軸の「高い・低い」の組み合わせで、事業を 4つのグループ に分類します。

PPMの4つの分類を身近な例で理解しよう

ここがPPMの核心です。4つの分類にはそれぞれ印象的な名前が付いており、一度理解すれば忘れにくいのが特徴です。

分類市場成長率市場占有率ひと言で言うと
花形(Star)高い高いエースだが投資も必要
金のなる木(Cash Cow)低い高い安定した利益の源
問題児(Problem Child)高い低い育てるか撤退するか…
負け犬(Dog)低い低い撤退を検討すべき

花形(Star):市場成長率【高】× 市場占有率【高】

業界がどんどん伸びていて、その中で自社もトップクラスに売れている、まさにスター選手のような事業です。

身近な例で言えば、スマートフォンが急速に普及し始めた頃のiPhoneのような存在をイメージしてください。売上は大きいですが、ライバルも次々と参入してくるため、シェアを守るために莫大な広告費や開発費を投資し続ける必要があります。

将来的に市場の成長が落ち着いてくれば、次に紹介する金のなる木へと成長していくことが期待されます。

金のなる木(Cash Cow):市場成長率【低】× 市場占有率【高】

業界の成長はすでに落ち着いている一方で、自社は圧倒的なシェアを獲得している状態です。

身近な例でいえば、何十年もスーパーやコンビニで定番として売れ続けている大手メーカーのカップ麺やポテトチップスをイメージしてみてください。新規のライバルもあまり参入してこないため、追加の投資をそれほどしなくても安定した利益を稼ぎ続けてくれます。

ここで得た利益を、花形や問題児への投資資金として回すのが、PPMの基本戦略です。まさに会社のお財布的な存在ですね。

問題児(Problem Child):市場成長率【高】× 市場占有率【低】

業界自体は伸びているのに、自社はライバルに負けてシェアを獲得できていない状態です。

これは、今まさに伸びている動画配信市場に新しく参入したものの、NetflixやYouTubeといった巨人にまだ太刀打ちできていない新サービスのような状況です。ここでの経営判断は難しく、積極的に投資してシェアを奪い、花形に育てるか、それとも勝ち目がないと判断して早めに撤退するか、いずれかを選ばなければなりません。

負け犬(Dog):市場成長率【低】× 市場占有率【低】

業界そのものが成長せず、かつ自社のシェアも低いという、最も厳しい状態です。

これ以上投資しても、利益が見込めません。基本的には、投資を打ち切り早期に撤退し、浮いた資金や人材を他の見込みのある事業へ移すことが重要になります。名前の通り、少し可哀そうですが、企業全体の健全な成長のためには冷静な判断が求められます。

PPMの資金の流れを整理しよう

PPMの本質は、4つの分類そのものよりも、事業間で経営資源(主にお金)をどう流すかという点にあります。

基本的な資金の流れは以下の通りです。

  1. 金のなる木で安定的に利益を稼ぐ
  2. その利益を花形に投資してシェアを維持し、将来の金のなる木に育てる
  3. 同時に有望な問題児にも投資し、花形に引き上げる
  4. 負け犬からは撤退し、資金を無駄遣いしない

この全体のサイクルが回ることで、企業は持続的に成長できるのです。

ITパスポート試験ではこう出る!出題傾向と過去問

ITパスポートでは、PPMはストラテジ系で非常に頻出のテーマです。出題パターンは主に2つあります。

出題パターン① 4つの分類のどれに該当するかを問う問題

【問題】
プロダクトポートフォリオマネジメントにおいて、市場シェアは低いが急成長市場にあり、将来の成長のために多くの資金投入が必要となる領域はどれか。(令和3年 ITパスポート 問23 を改変)

ア:花形
イ:金のなる木
ウ:問題児
エ:負け犬

【解説】
正解は「ウ」の問題児です。

ポイントは 「市場シェアが低い(=占有率が低い)」 かつ 「急成長市場(=市場成長率が高い)」 の2つのキーワードです。この組み合わせに当てはまるのは「問題児」だけです。

出題パターン② PPMという手法そのものの定義を問う問題

【問題】
横軸に相対マーケットシェア、縦軸に市場成長率を用いて、自社の製品や事業の戦略的位置付けを分析する手法はどれか。(平成29年 秋期 問29 を改変)

ア:3C分析
イ:PPM
ウ:SWOT分析
エ:バリューチェーン分析

【解説】
正解は「イ」のPPMです。

「市場成長率」と「市場占有率(マーケットシェア)」の2軸というキーワードが出たら、PPMだとすぐに判断できるようにしましょう。

他の選択肢との違いもまとめておきます。

  • 3C分析:Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つのCで分析する手法
  • SWOT分析:強み、弱み、機会、脅威の4つの要素で分析する手法
  • バリューチェーン分析:企業活動を購買から販売まで分解し、どこで付加価値が生まれているかを分析する手法

まとめ

今回はITパスポート試験で頻出のPPMについて解説しました。最後にポイントをおさらいしましょう!

  • PPMとは、複数の事業を持つ企業が、経営資源の配分先を決めるための分析ツール
  • 2つの軸:縦軸が市場成長率、横軸が相対的市場占有率
  • 4つの分類
    • 花形(成長率 高・シェア 高):積極投資でシェアを維持
    • 金のなる木(成長率 低・シェア 高):利益の源を他の事業へ回す
    • 問題児(成長率 高・シェア 低):育成するか撤退するか見極める
    • 負け犬(成長率 低・シェア 低):撤退を検討
  • 試験対策:「市場成長率」と「市場占有率」の2軸が出たらPPM。3C分析やSWOT分析との区別も重要

PPMは、会社の事業を「どこに投資して、どこから手を引くか」を決めるための羅針盤のようなものです。ぜひ身の回りの企業やお気に入りの商品を思い浮かべて、「あの事業は花形かな?金のなる木かな?」と当てはめてみてください。楽しく覚えられますよ!ITパスポート合格に向けて、この調子で頑張りましょう!応援しています!

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