回帰分析とは?数値の関係から傾向を予測する方法

回帰分析で数値の関係を散布図と回帰線で表し、ノートPCのグラフへつなぐITパスポート学習用アイキャッチ

結論:回帰分析は、複数の数値の関係を基に、ある数値がどう変わりそうかを推定する方法です。ITパスポートでは、結果として知りたい数値を目的変数、その説明に使う数値を説明変数と区別し、相関があるだけで原因だと決めないことが重要です。

目次

回帰分析とは

回帰分析は、データに見られる関係を式や線で表し、数値の傾向を読み取るための分析方法です。例えば、広告費と売上の過去データを並べ、広告費の違いと売上の変化にどのような関係があるかを調べます。IPAのITパスポート試験シラバスVer.6.5では、回帰分析は統計の考え方や業務改善に関わる用語例として掲載されています。

回帰分析で予測した値は、将来を確定する答えではありません。過去データに基づく見積もりなので、季節、価格変更、競合の動きなど、式に入れていない要因によって結果は変わります。

説明変数と目的変数で仕組みを捉える

回帰分析では、予測したい結果を目的変数、結果を説明する手掛かりとして使う値を説明変数と呼びます。単回帰分析では、説明変数を一つ使って目的変数を推定します。説明変数を複数使う考え方もありますが、試験ではまず二つの役割を区別できれば十分です。

役割 例 見ること
目的変数 来月の売上 推定したい結果
説明変数 広告費、来店者数 結果との関係を調べる手掛かり
回帰式 データから求める関係 説明変数から目的変数を推定する

まず過去の組合せを集め、ばらつきを確認し、その関係を最もよく表す線や式を求めます。その式に新しい説明変数の値を入れると、目的変数のおおよその値を推定できます。分析前のデータを集めて比較できる形にする流れは、データウェアハウスとは?分析用にデータを集める仕組みを解説で確認してください。回帰分析の前提となる、分析用データの整え方を復習できます。

相関分析との違いと使い分け

観点 回帰分析 相関分析
主な目的 関係を使って数値を推定する 二つの数値の結び付きの強さを見る
変数の役割 目的変数と説明変数を置く 二つの変数を対等に扱う
注意点 推定値は不確実性を含む 相関だけで因果関係は決められない

相関分析は、二つの数値が一緒に増減する傾向を確認する方法です。一方、回帰分析は、説明変数から目的変数を推定したいときに使います。ただし、広告費と売上に関係が見えても、広告費だけが売上の原因とは限りません。販売時期や商品構成など、ほかの要因も確かめる必要があります。

仕事と日常生活での見方

仕事では、過去の来店者数と売上の関係から、仕入れ量を検討する場面が考えられます。回帰分析の結果をそのまま発注量にせず、祝日、天候、在庫の状況も合わせて判断します。分析結果を意思決定に使う人の役割は、データサイエンティストとは?ITパスポートで出るデータ活用の専門職をやさしく解説を読むと整理できます。数値を出すことと、業務で適切に使うことは別の作業です。

日常生活では、電気使用量と気温の記録を比べ、気温が高い日に使用量が増えやすい傾向を確認する見方に近い考え方があります。ただし家庭ごとの在宅時間や機器の使い方も影響するため、気温だけで使用量が決まるわけではありません。大量で多様な記録を扱う背景は、ビッグデータとは?大量・多様・高速なデータを活用する仕組みで確認すると、分析結果の利用目的までつながります。

ITパスポート試験で押さえる要点

  • 回帰分析は、数値の関係から傾向を表し、目的変数を推定する方法である。
  • 目的変数は知りたい結果、説明変数は結果を説明する手掛かりである。
  • 相関があることだけで、片方が原因だとはいえない。
  • 推定結果には誤差や、式に入れていない要因の影響がある。

確認問題

問題1:過去の広告費を説明変数、売上を目的変数として、広告費から売上のおおよその値を推定する方法はどれですか。

  1. 回帰分析
  2. 暗号化
  3. 正規化
  4. ハッシュ化

答え:1。理由:回帰分析は、説明変数と目的変数の関係を使い、目的変数の値を推定する方法です。ほかの選択肢は、データ保護やデータベース設計に関する用語です。

問題2:アイスの販売数と気温に相関があった。この結果から直ちに言えることとして最も適切なものはどれですか。

  1. 気温だけが販売数を決めている
  2. 二つの数値に一緒に変化する傾向がある
  3. 販売数を必ず正確に予測できる
  4. 気温と販売数は無関係である

答え:2。理由:相関は二つの数値の結び付きを示しますが、因果関係や予測の確実性を保証しません。季節、販促、販売場所など別の要因も確認します。

まとめ

回帰分析は、説明変数と目的変数の関係から、数値の傾向を推定する方法です。試験では、相関分析との違い、目的変数と説明変数の役割、相関だけで因果関係を決めない点を押さえましょう。仕事や生活で数字を見るときも、分析結果を一つの判断材料として扱うことが大切です。

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